B01 公募研究採択(2016-2017) 吉田

B01 公募研究テーマ: 新興国の台頭による世界/地球秩序変容と国家形成・建設の比較研究

 

研究課題名:植民地における移動の自由及び旅券・査証制度の構築に関する研究

研究課題番号: 16H00740

研究者氏名:吉田 信

所属先・職位: 福岡女子大学・准教授

 

研究課題の概要

本研究では,国家形成を「政治空間の編成」という視点から分析する。その際,国境/境界を超える人の移動に着目し,旅券(パスポート)及び査証(ビザ)に象徴される移動の制度化をその構築過程に遡り歴史的観点から検討する。ヨーロッパにおける旅券制度の分析はジョン・トーピーの研究等により一定の蓄積があるが,ここで対象とする地域はオランダ領東インド(以下,蘭印)である。ヨーロッパにおける旅券制度黎明期にあたる 19 世紀中葉から第二次世界大戦前までの時期を対象に,植民地における旅券制度の構築を歴史的に検討することにより,ヨーロッパ本国における旅券制度との異動を明らかにする。加えて,海峡をはさみ対峙する英領マラヤと蘭印間の人の移動についても可能な限り調査し,植民地においていかなる固有の政治空間が存在し,本国がその空間に対してどのような境界管理を実行したのかを検討したい。

【研究成果】

論文

・吉田信、2018年2月、「オランダ領東インドにおける旅券制度の展開-植民地パスポートの様式と機能をめぐって-」

『国際社会研究』第7号

・吉田信、2017年1月、「法主体としてのインドネシア人の創造」『講座アジアの法整備支援 第6巻インドネシア』旬報社

 

書籍(2015年以降)

・吉田信、共著、2016、『女性から描く世界史 17~20世紀への新しいアプローチ』勉誠出版

・吉田信、共著、2015、『世界史のなかの女性たち』勉誠出版

 

【研究活動】

現地調査

・吉田信、2018年3月23-31日、KITLV,ライデン大学,国立公文書館において資料収集

・吉田信、2017年10月26日-11月5日、大英図書館(ロンドン),国立公文書館(ハーグ)

・吉田信、2016年9月2-12日、大英図書館,国立公文書館での資料調査(ロンドン),9月13-28日KITLV,ライデン大学,国立公文書館での資料調査(オランダ)

 

研究会報告

・吉田信、2017年11月11日、「蘭印の『贋日本人』-旅券と身分証明をめぐって」、比較地域研究会,京都大学東南アジア研究所

・吉田信、2016年12月18日、「日本人法の射程:台湾籍民の移動をめぐって」間帝国科研第2回研究会,同志社大学

・吉田 信、2016年10月8日、「オランダ領東インドにおける旅券制度の構築と移動の自由」朱印船科研第7回研究会,東京大学史料編纂所

・Yoshida M., 28 September 2016, Institutionalizing the Passport in the Colony: a brief overview of regulation on the freedom of movement in the Dutch East Indies, KITLV brown bug lunch talk,, KITLV, Leiden, the Netherlands.

 

学会発表(2015年以降)

国際学会

・Yoshida M., 25 June, 2017、’Proving ‘Japaneseness’: passport control and the problem of identification in the Dutch East Indies’, AAS-in-ASIA Conference, Seoul

・YOSHIDA M. 19-20 March 2016, ‘“Police Actions” or Colonial War? Shifting Attitudes of the Dutch society toward the Military Operations in Indonesia, 1946-1949’, Networking Southeast Asia, Korea and Japan: Facing Urgent and Fundamental Issues,  Inamori Memorial Building, Center for Southeast Asian Studies (CSEAS), Kyoto University, Kyoto, Japan

・YOSHIDA M., 11-14 August 2015,  ‘Institutionalizing the Passport in the Colony: A Brief Overview of Regulations on Freedom of Movement in the Dutch East Indies’, The European Association for Southeast Asian Studies (EuroSEAS) 8th conference, , Vienna, Austria

・YOSHIDA M. 5-9 July 2015, ‘Colonial surveillance, passport, and nationality: regulating entry and free movement of the Japanese in the Dutch East Indies, 1899-1918’, The International Convention of Asia Scholars (ICAS) 9, Adelaide, Australia.

・YOSHIDA M., 29-31 May 2015, ‘Colonial surveillance and freedom of movement: passport issues of the Japanese in the Dutch East Indies, 1899-1918’, Migration in Global History: Peoples, Plants, Plagues, and Ports, The Third Congress of the Asian Association of World Historians(AAWH),  Singapore.

・吉田信、2015年4月18日、「オランダ領東インドにおける出入国管理と移動の自由」東南アジア学会九州例会,九州大学

・吉田信、2015年1月10日、「オランダ領東インドの住民区分と統治」,近代植民地都市における政治と都市文化研究会,大阪市立大学

 

【社会への貢献】(新聞・雑誌インタビュー記事、テレビ・ラジオ出演等)

2016年7月15日フジテレビ「めざましテレビ」インタビュー(オランダにおける国王の退位について)

以上