C01 公募研究採択(2014-2015) 河野

C01 新興国における経済社会変動と政治体制変動の相互作用の研究
研究課題名:東南アジア新興国における経済構造の変容とポリティカル・エコノミーの国家間比較
研究者氏名・所属・職名:河野元子 政策研究大学院大学・助教授

研究の目的:東南アジア新興国は、政府主導の開発戦略で著しい経済発展を遂げた。しかし、先進国入りを前に、「中所得国の罠」、国内格差、社会保障など山積みの政治的課題に苦闘している。新しい経済発展のシナリオづくりに向けては、自国の経済構造がいかなるものかの再考と社会の構成員間の社会的政治的調整の理解が重要と考えられる。このような総合的なポリティカル・エコノミーによる分析にもとづいて、本研究では東南アジア新興国において重要な産業であるゴム産業に着目し、マレーシアを中心にタイ、インドネシアの国家間比較を行うことを目的とする。

これまでの研究課題と成果
1)アジア通貨危機以降、新たな経済構造転換をめざしていかなる産業が着目され、高付加価値化がすすんでいるのか、顕示的比較優位指数(RCA)を使ってマレーシア、インドネシア、タイの輸出構造の変動を数的に把握した。

2)経済構造の変動のなかに上記3か国において重要な役割を果たしているゴム産業を位置づけつつ、具体的な経済発展の変動と、その経済発展をめぐっておきる企業および社会の変動、一方で国家の政治的関与について歴史的背景、各国の抱える問題を明らかにすることに努めた。

研究成果の一部を下記のとおり、学術論文および研究報告として公表した(公募研究期間の成果で本研究と関連を有するもの)。

学術論文
1) Motoko Kawano (2015). “Achievements and Limitations in the transformation of the rubber industry of Malaysia”, GRIPS Emerging States Project Workshop Discussion Paper, pp1-27.
2) Motoko Kawano (2015). “Rediscovering Rubber and Reconsidering Competitiveness: A Study of Malaysia, Thailand and Indonesia”, GRIPS International Workshop ’Beyond Crises and Traps in Southeast Asia’ Discussion Paper, pp1-31.

口述発表
1) Motoko Kawano (2015) “Achievements and Limitations in the transformation of the rubber industry of Malaysia”, GRIPS Emerging States Project Workshop, May 29-30, 2015, GRIPS, Tokyo, Japan.
2) Motoko Kawano (2015) “Rediscovering Rubber and Reconsidering Competitiveness: A Study of Malaysia, Thailand and Indonesia”, GRIPS International Workshop ’Beyond Crises and Traps in Southeast Asia’, GRIPS, May 15-16, 2015.
3) 河野元子(2015)「ゴム生産の拡大と海峡植民地:連合諸州との予備的比較」海峡植民地研究会、京都大学、2015年3月17日。
4) 河野元子(2014)「変動つづける東南アジアにおけるゴム産業のポリティカル・エコノミー」、新学術領域研究「新興国の政治と経済」ポリティカル・エコノミー研究会、政策研究大学院大学、2014年11月21日。
5) 河野元子(2014)「マレーシアの新たなゴム産業の展開をめぐるポリティカル・エコノミー」、新学術領域研究「新興国の政治と経済」セミナー、政策研究大学院大学、2014年7月16日。