○知識流動システム分科会(西村由希子・丸幸弘・山岸朋恵) 開始:4月20日(土)17:00-

こんにちは。
西村由希子と申します。
 今年度は、隅蔵先生と一緒に、smipsの総合オーガナイザーとして 
皆様に居心地の良い勉強会をつくっていきたいと考えております。
私自身は未熟未完ではございますが、それで終わらぬよう、
楽しく前向きに取り組んでいく所存です。
一流の裏方目指して頑張っていきたいと思います。
皆様どうぞ宜しくお願いいたします。

今回は、私がオーガナイザーの一人であります
分科会の紹介をさせていただきます。

私どもが今年度おこなう分科会は Knowledge mobility system 分科会、
訳しますと知識流動システム分科会といいます。
聞き慣れない言葉で 何のことかよくわからない方も沢山いらっしゃると
思いますので、簡単(?)に説明させていただきます
(添付書類で3月に発表したを載せますのでよろしければご覧下さい)。

 現在、大学では様々なscience, technologyがうまれています。
これらは成果として学会や論文等にて発表されており、
一部のtechnologyは産官学連携という形で社会に還元されております。
今後、社会ニーズに応える形で、このような大学ー社会間のtechnology
cycleの実践や考察は今後も活発になってくるであろうと考えられます。
 しかしながら、それ以外の知識(knowledge)は
いったいどうなっているのでしょうか?
大学で育まれた高等な知識は、いったいどこに向かっていくのでしょうか?
 大学は 社会貢献の場であるといわれております。
technologyが社会(産業)に貢献し、scienceが広くそれを支えているのであれば、
さらにそのscienceを創り上げているknowledgeは、もっと広く一般社会に
還元されてもいいのではないでしょうか?
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 (例その1)
朋恵さん(女性 専業主婦 子供一人 夫会社勤務)が
昨年秋にふとテレビをみて、東大のスーパーカミオカンデという装置が
壊れたらしいということを知りました。なんだか大きな事故らしく、
大々的に報道されています。装置もすごく高くて、世界初の何かが
できるはずなのに壊れてしまったみたい。
あら大変。でも、何の装置なんだかわからないわ。
そんな時、今はインターネットという便利な情報検索ツールがありますので、
朋恵さんはそれを使って調べてみます(専業主婦ではありますが
好奇心は旺盛なのです)。
ふぅん、大型水チェレンコフ宇宙素粒子観測装置っていうのね。
っていうかそれって一体なに?
写真もみつけます。でも何の写真やらさっぱりさっぱりわかりません。
中学校から帰ってきた息子と再度夕方のテレビをみました。
息子は理系志望ですが、やはり今回の事故については、学校の先生も
きちんと説明してくれなかったとぼやいています。
それでは、と 夫の帰宅を待って聞いてみました。
あなた、あの事故知っている?
しかし夫も証券会社勤務のため、まったく装置の事はわかりません。
家族に向かってわからないというのも父としての威厳に関わりますので、
「ああ あの機械か!まったく税金の無駄遣いだ!」
などとちょっと憤慨してみせたりしました。
が、結局朋恵さんもだんなさんも息子も、何の事故だかよくわからないまま、
家族は眠りにつきました。
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 このように、大学での技術は 高等らしい と思われてはいるものの、
実際にそれが何を基礎としているのか、何の役に立つのか、何が新しいのか、
そして 何が面白いのか、社会にはあまり理解されていないと思われます。
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 (例その2)
次の日の朝、朋恵さんは、ふと従姉妹の由希子さんの存在を思い出しました。
そうだわ、彼女は確か物理専攻だったはず。
息子も理系に興味が有るみたいだし、ちょっと教えて貰えないかしら。
休日だったため、朋恵さんは早速由希子さんに家に来てもらいました。
由希子さんは一生懸命説明します。
素粒子反応を測定している器械のようです。やっぱりすごそう。
でも、専門用語が多く、イメージもよくつかめないため、
朋恵さんも息子もだんだん眠くなってきてしまいました。
困ったわ。折角わざわざ来てもらったのに。
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 大学で勉強していることを同じ研究室の人に説明するのはとても簡単です。
それは、省略して良いことがらがたくさんあるからです。
しかし、同世代の方にそれを説明するにはトレーニングが必要です。
また、自分より下の世代や一般の方にわかりやすく説明することは、
実はとても難しいことです。
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 (例その3) 
そんなとき、たまたま顔を出した夫のバンド仲間、幸弘君が、
「僕が説明しようか?」と言い出しました。
朋恵さんは、幸弘君がギターを弾く姿しか見たことがないので
ちょっと驚きましたがあら不思議。
幸弘君はとってもわかりやすく、今回の事故について説明してくれます。
青い光が飛んできてそれをこうやってつかまえるんだよ
(筆者物理専攻ではないため説明略)。
図も簡単でわかりやすく、息子もよくわかるようです。
由希子さんも、専門用語と平易な言葉を使い分けて説明する幸弘君に
素直に感動している様子です。
その日の夜、幸弘君から聞いた宇宙暗黒物質を探すという話に影響されて、
息子は宇宙の壮大な夢をみるのでありました。
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 我々は、この様な視点から、社会(産業)という上の世代だけではなく、
学生(小、中、高)という下の世代、そして一般の方という横の世代に対して、
どうすればうまく大学でのknowledgeが社会に向けて発信できるのか、
というシステムを考察していきます。
 また、同時に、我々自身も、自分たちの研究をよりわかりやすく
説明することで、更なる社会関心を持って貰える様、トレーニングを
積むことができると考えています。
 
 募集しているのは、以下のような方々です。
1知識のゆくすえに興味がある方
2プレゼンテーション能力を磨きたい方
3教育を考えていきたい熱い方
4自分が学んできたことを社会に生かしていきたいと考える方
5宿題が苦手で、一発勝負のmeetingが好きな方

 ちなみに 5は オーガナイザーの性格上の都合です。

 全体の流れは、4/20に集まってから皆さんの意見を伺いながら
決めていこうと思います。まずは、各自のbackgroundをプレゼンし、
各々のknowledgeを知っていく所からスタート予定です。
また、一つのシーズをとりあげ、高校生用、小学生用、一般用、
といった形で別々のアウトプットを考察することで、
シーズを掘り下げるトレーニングを皆でおこなっていきます
(アウトプット方式は、映像or文字でおこない、
実際に被験者に目を通して貰うことで次に生かしていきます)。
 一年後の段階で、それまでおこなってきた勉強会の内容をまとめ、
学会もしくはレポートとという文字発表をゴールと考えています
(最終的に学へ戻ってくるサイクルを目指すとるため)。

 長くなりましたが、皆で積極的に意見交換しながら、
一緒にスタートラインに立つ状態で勉強会をおこなっていきたいと思います。
大学発の社会還元はこれだ!という 美しいシステムを考えていきましょう。
どうぞ宜しくお願いいたします。

 お問い合わせ 御意見は
  smips ML もしくは 
 西村由希子(yucko@chem.s.u-tokyo.ac.jp)までお願いいたします。


 Knowledge mobility system 分科会
   西村由希子 丸幸弘 山岸朋恵